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毎日、完全醗酵(して生きたい日記)

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カテゴリ:醗酵( 21 )

家の味噌たまり

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 2月に友達と仕込んだお味噌の表面に、たまりが浮き上がってきました。風情のない容器と重石でごめんなさい(やっぱり瓶付きにすれば良かった〜!笑)
甘みがあるお醤油のようです。藤波杜氏の奥さんの和江さんに教えて頂いて、カビ防止のために板粕(酒粕)を表面に敷いていたので、かすかに粕の風味もします。

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 蒸し野菜やお豆腐にかけて美味しい!他にもいろいろな使い道を探してみたいです。もうすぐ、味噌を均一にするための天地返しの時期です!

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 もうすぐ代々木上原(最寄り駅は駒場東大前)の近くに引っ越すことになりました。今日は新しい家の掃除に行って、お昼は代々木上原のジーテンでご飯を食べました。化学調味料を一切使っていない中華料理のお店です(ガイアの食材も使っています!)。今日のランチセットはホイコーロー、ジャガイモのフリッター(カレー塩と一緒に)、白菜と豚肉の蒸し物、クウシンサイとトウモロコシの和え物、雑穀ご飯とスープでした。ガイア代々木上原店や、ジーテン、Osteria Itoなど楽しく美味しいお店が近くなって嬉しいです!
 
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 今日のデザートは、とっても美味しかったココナッツミルクわらび餅入り。ココナッツミルクと一緒に食べるわらび餅が、もちっ、プルっとしていてたまりませんでした。おかわりしたかったです(笑)。今日もごちそうさまでした!
 


 
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by kanzenhakkou | 2010-07-10 23:51 | 醗酵

板粕の智恵

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 日本に帰ってきました!
 何の写真かわからないかもしれませんが・・・お味噌を仕込んで、表面に板粕(酒粕)を薄く敷き詰めた図。寺田本家の、藤波杜氏の奥さんの和江さんに、こうすれば「カビ防止と、出来上がった時に味噌風味の粕という調味料も出来るので一石二鳥」と教えて頂きました。酒粕を並べれば、お味噌にカビの必要な酸素も触れず、酒粕にはアルコール分(7〜8%)があるので、カビは増殖できません。すごい智恵です・・・!
 和江さんは食品加工のエキスパートです。素晴らしいことを教えて頂きありがとうございました!


 
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by kanzenhakkou | 2010-03-30 18:26 | 醗酵

友達と味噌仕込み

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 この間は、お味噌蔵の「はるこま屋」さんの手作り味噌キットを取り寄せて、友達とお味噌を仕込みました。立派な大豆です。はるこま屋さんの「手作り味噌キット」は、埼玉県秩父有機農業研究会の無農薬大豆、山形県おきたま興農舎の無農薬米で作った米糀、沖縄県産自然海塩といった素晴らしい素材を送って頂けます。

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 大豆は、12時間以上水に浸けてから、3時間程かけてぐつぐつ煮ます。親指と小指ではさんでつぶれるくらいが目安です。

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 大豆を煮ている間は、楽しく食べながらお酒を飲んでいました。とても美味しかったマッシュルームのジェノベーゼ焼き。マッシュルームの軸を取り除いて、イタリアに住んでいる友達にもらった松の実たっぷりのバジルペーストを詰めて、オリーブオイル少々、「小笠原の塩」粗塩を少々振ってオーブントースターで焼いてみました(耐熱容器にオリーブオイルとスライスにんにくをしいて)。とても簡単でおいしかったです!耐熱容器にたまっていたマッシュルームの汁を、石孫本店の熟成された黒味噌に溶いてみたら、きのこの旨味たっぷりで、野菜やご飯につけるだけで美味しかったです!
 
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 その日に飲んだ数本のお酒の一つ。新政酒造の「山ユ」(やまゆ)。「山ユ」という名前は、蔵元当主が襲名する「佐藤卯兵衛」からくる新政の屋号「山ウ」に対して、現専務の佐藤祐輔(ユウスケ)さんが手がけて、中でも思い入れの強いお酒のラベルにつけているマークだそうです。
 このお酒は、新政酒造の大正末期のレシピ(極端な濃厚仕込み)を再現して作られた純米吟醸の原酒です。濃醇さと爽快さを併せ持つ、とても不思議なお酒です。爽やかな酸味がありながら、穏やかな旨味もあって、後口のキレも良いです(食が進みます!)。お燗にしてもとても美味しかったです。昔の仕込みは、汲み水の量が今よりも少なく、麹の割合も多い(濃厚仕込み)と聞いたことがあったので、とても興味がありました。造りの異なる、ラベル「青やまゆ」「桃やまゆ」(生原酒)もあります。

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 大豆が煮終わったところで、豆をマッシャーで潰す人、ポリ袋に入れて潰す人に分かれて(マッシャーが一つしかなかったので)、手分けして黙々と潰しました。そこに糀、塩を混ぜます。

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 それを団子にします。何故か大きさにこだわる田嶋君

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 それを仕込む容器に、投げ込むゆりのちゃんと田嶋君。妙に野球のフォームを意識しています。投げ込むことによって隙間をなくし、嫌気発酵(酸素を必要としない)をする乳酸菌や酵母菌のための環境を作ります。はるこま屋さんのお味噌作りキットに、「かめつき」と「かめなし」があったのですが、瓶つきの方が絶対風情がありました!家に大きい漬け物容器があったので「かめなし」にしてしまいました(今になって悔やまれます)。

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 詰め終わったら表面に塩を振って、重石をして、後は醗酵を待ちます。次は、7月下旬頃に全体をかき混ぜて天地返しをします。食べ始められるのは11月頃ですが、1年は熟成させたいです!出来上がりが楽しみです。
 
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by kanzenhakkou | 2010-02-08 01:02 | 醗酵

酒粕ドリア

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 今日の家ご飯。
これは山本洋子さんの本「純米酒ブック」のレシピの「ねぎのくたくた純米炒め」を作ってみました。長ねぎを長さ4センチの斜め切りにして、菜種油でざっと炒めて塩少々をふってから、純米酒少々をふって、くたくたになるまで炒めるだけ。とっても簡単で、美味しい野菜おつまみです!純米酒によってねぎの旨味が引き出されていて、お酒とお塩だけとは思えないくらい深い味わいです(後を引きます)。
 「純米酒ブック」には、他にも「純米酒に合う超!簡単おつまみ」のレシピがたくさん載っています。

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 大根、昆布、干し柿のなます。お酢は飯尾醸造の「富士酢」プレミアムです。

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 シーフード酒粕ドリアです。残っていたご飯を、にんにく、イカ、ホタテ、ホールトマトで炒めご飯(パエリアみたい)を作ってから、酒粕と豆乳で作ったソースをかけて、オーブントースターで焼きました。酒粕ソースは、小さいフライパンでオリーブオイル、酒粕、豆乳、塩、スライス干ししいたけ、米酢ほんの少々を合わせて加熱して、酒粕のアルコールを飛ばしました(お味噌少々入れても美味しいです)。ベジな日は、炒めご飯をいろいろきのこで作ります。
 
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 今日の晩酌は「王禄」超辛純米・本生です。旨味もちゃんとありながら、とてもキレが良い、後口が爽快なお酒です(飲み飽きしない大好きなお酒です)。生なのでフレッシュさもあります。王禄酒造は島根県東出雲町にある蔵で、蔵元でありながら杜氏の石原丈径さんは、冬の造りの間は「電話にも出ない」という武士みたいな方だと聞いたことがあります。かっこいい〜っ・・・
今日もごちそうさまでした!
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by kanzenhakkou | 2010-01-21 01:23 | 醗酵

三五八漬け

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 この間は、友達と三五八漬け(さごはちづけ)の漬け床を作りました。三五八漬けとは、「お塩が3、麹が5、お米が8」という配合で作る漬け床のことです。
 前に知り合いのお家で、魚を三五八床に漬けて焼いたものを食べさせて頂いて、すごく好きになってしまいました。今回は、その方に教えて頂いた方法で、お塩を少し少なめ(3ではなく2)にして作ってみました。
 作り方は、お米を柔らかめに炊いてから20分くらい蒸らし、温度が60度くらいまで冷めたら分量の麹を混ぜ合わせる。そのまま温度が下がらないように、5〜6時間40度で保温します。
今回は電気マットでくるんで、その上からまた毛布をかけました。
 
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 写真は、お米と麹が混ざっているところです(白い粒が麹です)。

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 5時間後、すでに、麹の酵素でお米のデンプンが分解されて、ドロドロに溶けて来ています。甘酒みたいな状態です。
 
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 ここに分量のお塩を混ぜて、後は野菜室に入れました。これで1週間ほど熟成させてから使います。
 
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 1週間後、熟成された漬け床にきゅうりとかぶを漬けました(これは一晩くらい)。とても美味しかったです!麹のほのかな甘みがあります。塩加減もばっちりでした。きれいな艶ですね!(人間だったら間違いなく美人だ!と誰かが言っていました(笑))
(この日はパン作りに挑戦していて、作業中にみんなで新聞紙の上で食べました)
 
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 次の日は、鮭を三五八床に漬けました。七輪で炭火焼。友達が半袖になって、うちわで扇いでいます(笑)。
 
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 とても美味しくできました!魚の臭みもなく、旨味も増していました。麹はいろいろな酵素を含んでいて、臭みも消してくれる効果があります。すごいですね!お酒にもぴったりです(ご飯にも)。
 
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 パンも出来上がりました!天然酵母に挑戦する前に、ドライイーストで練習しました。なんちゃってハード系パンです。
 
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 あったはずの霧吹き(焼成用の)がないとパニックしていて、しょうがなく新品の噴霧器をペットボトルに付けて代用しました。友達には、何でこんなものが家にあるのかとツッコマれました(おじいちゃんにもらいました)。
残った生地で、器用な友達がピザを作ってくれました。とてもおいしかったです(ハセガワ君、ありがとう!)。
今日もごちそうさまでした!
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by kanzenhakkou | 2009-11-23 00:55 | 醗酵

ミニ醗酵リンク「お味噌」

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 先週の、藤田千恵子さん主催の「ミニ醗酵リンク」では、栃木県のお味噌蔵「はるこま屋」の五月女清以智(さおとめ・せいいち)さんがゲストでいらっしゃいました。左から五月女さん、素敵な奥様、泉橋酒造の橋場さん。(すみません!暗くてきれいに写真が撮れませんでした)。
最初に五月女さんの講演を聴いてから、はるこま屋さんのお味噌を使った、ガイア食堂の美味しいお料理を頂きました。五月女さんのお話は本当に面白くて、ず〜っと聞いていたいと思う程聞き入ってしまいました。(あっという間に時間が過ぎていってしまいました)
 
 「はるこま屋」さんは、「小さな町の小さなお味噌屋さん」で、昔は一年間の売り上げよりも味噌組合の年会費の方が高かったくらいで、生活はお味噌よりも燃料屋さんとしての商売で成り立っていたことがあるそうです。お味噌組合の実態に驚きました。そんな苦労話しや、五月女さんの想うお味噌が出来るまでのお話しなどを聞きました。その中で、五月女さんは、「お味噌はお味噌屋が作るのではなく、微生物たちが作ってくれるもの」と言っていました。自分たちの仕事は、その「微生物たちにとって、一番居心地の良い環境」を整えることだけだとおっしゃっていました。「醗酵」に携わる方がたは本当に謙虚で、いつも見習わないといけないなあと思います。
 
 そして、最も心に残った言葉は、微生物は「神々」なのではないかとおっしゃっていたことです。微生物は、その土地土地に存在して、醗酵などのいろいろな現象をおこします。五月女さんは蔵で作業をしていると「空気を支配しているものが間違いなく存在している」と感じるそうです(藤田千恵子さん著書「極上の調味料を求めて」より)。私もずっと、菌は「精霊」なのではないかと(勝手に)思っていたので、すごく納得してしまいました。その場所に「良い精霊」がいれば「醗酵」がおこるし、悪さをする精霊がいれば「腐敗や病気」を引き起こすのではないでしょうか?昔からその場を清めるのに「お塩」を使うのも、関係があるのかなあ、と思ってしまいます(ほとんどの腐敗菌はお塩に弱いんです)。
 
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 この日は初めて、家族三人で参加させて頂きました。(写真)は左から、グラフィックデザイナーの牧野さん、求龍堂の清水さん、母です。美味しく食べて飲んで、楽しそう。

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 ガイア食堂の、お味噌を使った美味しいお料理。
「はるこま屋」のお味噌は、国産の無農薬大豆と、美味しい自然海塩を使っています。
 
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 蒸し野菜には、生姜味噌と甘酒ドレッシングをつけて食べました。生姜味噌、シンプルですが、とても美味しくて、最近の我が家の定番になっています。

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 大好きな「蕎麦サラダ」。他にもいろいろなお料理があったのですが、食べることに気がとられて、写真が撮れませんでした。(ごめんなさい!)
 
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 この日は、「泉橋酒造」の橋場専務もいらっしゃいました。右は「いづみ橋 海老名産山田錦純米吟醸」、左はいづみ橋の日本酒で仕込んだ梅酒。いづみ橋のお酒は甘すぎず、旨味のある、食中酒にぴったりのお酒です!橋場さんは、自家田で自ら酒米も作っています。

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 最後にお茶をしながら、また五月女さんと橋場さんのお話しをたくさん聞けました。お二人とも、お話がとても面白いです。素敵な大人の方達とご一緒できて幸せでした!またとても楽しく、勉強になる夜でした。五月女ご夫妻、橋場さん、藤田さん、本当にありがとうございました!
 
 
 
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by kanzenhakkou | 2009-11-20 17:31 | 醗酵

お酒造り実習♯3

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 醗酵のスターターである「モト」(酒母)、酵母菌が増えて旺盛に湧いています。仕込んでから約30日後、糖分もほとんど全て消費されて泡立ちも止まったので、「枯らし」といって本仕込みの前に数日休ませます。

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 いよいよ本仕込み。モトに、更に原料(蒸し米、麹、水)が仕込まれる時は、通常3回に分けて仕込みます(「三段仕込み」といいます)。添(そえ)、仲(なか)、留(とめ)という作業です。一回目と二回目の間には、酵母菌が醗酵を始める時間をあげるために、一日何も入れない「踊り」という日があります。
 3回に分ける理由は、一気に全部の原料を仕込んでしまうと、「モト」の中の酵母菌が薄まってしまって、醗酵が止まってしまう可能性があるからです。写真は、蒸し上がったお米を布の上に広げて、手で冷ましているところです。みんな「熱ちっ、熱ちっ!」と言いながら、お米を広げています。
 
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 蒸し米を入れる前に、まず水、それから麹を投入します(お酒造りでは、基本的に「水が先」だそうです)。
 
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 冷めた蒸し米を投入。

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 櫂入れ(かいいいれ)をしてお米を混ぜます。(これは仲添え)最後の「留」の作業も終わって、後は醪(もろみ)が湧くのを待つだけです!毎日、櫂入れをして温度を測ります。
 
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 ちなみに、これは来週仕込む焼酎用の「黒麹」です。黒麹菌はクエン酸をたくさん作るので、食べてみるととても酸っぱいです。食べてみて、「これ酸っぱいけど、クセになるね」と言っている友達がいました(笑)。黒麹には酸が多く含まれるので、暖かい地域でも雑菌に汚染される心配がほとんどないそうです。「泡盛」も黒麹を使っていて、この残った蒸留粕からクエン酸が多い沖縄の「もろみ酢」が作られています。
来週も楽しみです!
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by kanzenhakkou | 2009-11-14 12:00 | 醗酵

「種麹作り」

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 先日は、千葉の酒蔵の寺田本家で「種麹」の作り方を見せて頂きました。「種麹」とは、麹菌の胞子を大量に集めたもので、「麹」(米麹ともいう)を作る時に蒸し米に振りかけます。種麹である麹菌の「胞子」は緑色をしていて、環境が整うと、蒸し米の上で発芽して白っぽい菌糸を伸ばします。通常の麹をさらに長い日数(5〜6日)培養すると、緑色の胞子を付けるそうです。

 今は、ほとんど全ての酒蔵は種麹を専門に作る業者さんから買って、麹を製造していますが、明治時代までは、種麹を自身の蔵で作っていたところが多いそうです。もしくは、「友麹」といって、前回よくできた麹をとっておき、これを次回の種麹として使う方法も多かったそうです。
 
 寺田本家では、「稲麹」といって、稲穂に付く天然の麹菌を使って、種麹を培養しています(写真の稲穂についている黒い粒です)。昔から「稲麹」が出た年は「豊作の兆し」として農民から喜ばれていたそうですが、古い文献には、これがお酒造りや、味噌、醤油にも使われていた事が記されているそうです。「田に於いて青く稲麹」が、「籾はじけて青き玉と相成りて是を取りて麹の種となし」とあるように。

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 昔から、種麹屋さんの「種麹」の作り方は「秘伝」と言われていますが、稲麹が昔は元の原菌だったのではないかという考えもあります。今や、「種麹」は買うものという常識がありますが、これを「稲麹」で作っている蔵は他にないのではないかと思います。
 
 「種麹」を作る時は、通常の麹の製造と違って、玄米をわずかに精米して(あまり精米しない:精米歩合97%くらい)使います(お米が茶色く見えす)。これは、表面のヌカが、長期的に培養する時の、麹菌の栄養源になるからです。(写真は、蒸したお米を冷ましています)
 
 70℃くらいまで冷めたら、「木灰」を混ぜます(普通の麹作りでは灰は入れません)。不思議なことに、ほとんどの微生物は灰のアルカリ性に弱いのですが、麹菌は都合良く生えるそうです。面白いですね!(灰のミネラルも栄養になります)「稲麹」には、麹菌を主体に他の菌も混ざっていますが、灰を混ぜる事によって雑菌は淘汰されて、麹菌だけがほぼ純粋に培養されるそうです。灰を使う方法は、純粋培養の技術が存在しない室町時代にはすでに使われていたと言われています。日本の醗酵文化はすごいです!
 
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 蒸し米が35℃くらいまで冷めたら、稲麹で培養した種麹を振って、よくなじませます。(今回は前もって、培養した稲麹を種として使いました)。稲麹はお米1キロに対して、大体2〜3粒あれば足りるそうです。
 暖かい麹室(こうじむろ)で、布団を被せて保温中。これから、麹菌の発酵熱で温度がどんどん上がって行くので、40℃を超さないように、定期的に「手入れ」(撹拌)をしていきます。普通の麹は二日程で出来上がりますが、緑色の胞子を付かせるにはこれから1週間前後かかります。出来上がりが楽しみです!

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 藤波杜氏。経過表にその都度、経過時間、品温、手入れ作業を記録しています。

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 ここからは、通常の麹作り。甑(こしき)でお米を蒸して、小さい桶に分けて蔵人が肩に担いで運びます。

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 お米を麻布の上で放冷中。手でほぐしながら冷まして行きます。

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 その後、蒸し米は麹室に運ばれて、薄く平に広げられます。木造の麹室は美しいですね。
 
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 杜氏さんが、種麹をまんべんなく散布中。お米はひっくり返されて、混ぜ合わされてから、また種麹が振られます。
 
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 数回繰り返したら、お米を山のように盛り上げて、布団などを被せて保温します。10時間後くらいに、温度が上がって来たら、切り返しをしてお米をまた平に並べます。その後、どんどん温度が上がって行くので、また40℃を超さないように、通常2〜3回手入れをします。
 表面に白っぽい菌糸がちゃんと生えていれば出来上がりです。まわりにふわっと白い菌糸が育った麹は、「糀」(米の花)とも書きます。美しい呼び名ですね。
藤波杜氏、とても貴重な経験をさせて頂き、本当にありがうございました!
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by kanzenhakkou | 2009-11-11 23:31 | 醗酵

「阿波番茶」

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 「阿波番茶」(あわばんちゃ)は、徳島原産の乳酸菌で醗酵させたお茶です。
お茶には、発酵させない緑茶と、茶葉自体に含まれる酵素で発酵させる紅茶、ウーロン茶、白茶などがありますが、その他に、乳酸菌などの微生物で醗酵させたお茶もアジアにはたくさん存在します。日本には「阿波番茶」以外にも、高知県の碁石茶、富山県の富山黒茶などがあります。昔はもっといろいろな種類があったかもしれないですね。

阿波番茶が作られる工程は:
茶葉の摘み取り→茹でる(5〜10分間)→揉む(5分くらいしごくように茶葉をすりあわせる)→桶に詰め込む(バショウもしくはシュロの葉を敷きフタに)→重しをする→醗酵(2〜3週間)→天日で乾燥(3日くらい)→完成
(図書館の本で見ました)

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 茶葉です。沸騰したお湯を注いで数分間置いて入れます。きれいな山吹色で、味は乳酸醗酵による酸味が少しあります。
 
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 今月始めに、「耳をすますギャラリー」で行われたミニ醗酵リンクでは、ゲストとして、私がとても尊敬している杜氏さんの石川達也さんがいらして、「阿波番茶」とお酒の「生もと」造りのお話をしました。石川杜氏は、造りの時期以外では古い文献を読みあさったりして、お酒だけではなく阿波番茶についても研究しています。

 石川杜氏は、江戸時代に確立された「生もと」造りでお酒も作っていますが、「お茶」である阿波番茶と生もと造りの間に大きな関係があるのではないかと考えています。阿波番茶の特徴である「茶摺り」と、江戸時代に突如表れたお酒造りの「モト摺り」という作業の関係を、石川さんの調べた文献や歴史的背景(時代や地域の共通点)などを交えて、お話してくださいました(乳酸菌の醗酵も共通点です)。途中から、「ここからは私の「妄想」にもとづく話しですが・・・」とおっしゃっていましたが、とても説得力があり、本当に面白いお話でした!皆さんみたいに、メモを取ったり録音すれば良かったです。ごめんなさい。
 お話の後は、阿波番茶と、竹鶴のお酒(「大和雄町16BY」と「生もと純米原酒」)を、ガイア食堂の美味しいご飯と一緒に頂きました。

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 その後。錦糸町の「井の中」という美味しい純米酒が飲める居酒屋に行きました。若い方も純米酒を楽しみに来ていて、とても素敵な雰囲気のお店でした。写真は、私が釘付けになっていた銅のお燗付けの道具です。素敵すぎです!お店のご主人が骨董屋さんで見つけたそうです。とても幸せな夜でした。
次のガイアでのミニ醗酵リンクのテーマは「お味噌」です!

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 お茶は、「新しいものが良い」というイメージが強いですが、阿波番茶は熟成されても美味しくなります。2年熟成、3年熟成などは落ち着いてとてもマイルドになっています。生もとのお酒みたいです。もっと酸味を楽しみたい方は新しいお茶を飲むのがいいかもしれません。
日本には、まだまだ知らない「醗酵」がたくさんありそうですね!
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by kanzenhakkou | 2009-10-31 18:27 | 醗酵

今日のご飯

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 ぬか床は、日に日に熟成しておいしくなってきています。やっぱり種床を分けて頂くと、早いですね!毎朝、起きたらかき混ぜるのが習慣になっています。

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 カブとニンジンのぬか漬け。お酒のおつまみにもぴったりです!ぬか漬けは醗酵の香りがフルに感じられます。乳酸菌と酵母菌の宝庫。昔の日本人の整腸剤だったとも言われています。

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 残っていた玄米で、にんにく入りマイタケとカブの葉のチャーハンを作りました。玄米チャーハンは美味しい!
 
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 ゴボウの酒粕スープ。ピーラーでスライスしたゴボウ、タマネギ、しめじを炒めてから、ダシを入れて、酒粕と味噌少々で味付けしました。温まります。スライスしたゴボウは、簡単に火が通って、炒めると美味しい旨味が出ます。
野菜ご飯な一日でした。
 
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by kanzenhakkou | 2009-10-20 23:28 | 醗酵