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毎日、完全醗酵(して生きたい日記)

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麹蓋(こうじぶた)をもらう

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 この間は、古くなった麹蓋(麹を作るための道具)を分けて頂けるということで、神奈川県の相模原市で「相模灘」を造っている久保田酒造におじゃましてきました。「相模灘」はアキラさんとトオルさんのお若い兄弟杜氏の手によって作られています。蔵は創業160年です。

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 橋本駅からバスで30分程の場所にありますが、森と山に囲まれたとても自然豊かな場所です。都会の近くにこんな素敵なところがあったんだあ、とびっくりしてしまいます。さらに驚くのはワサビも自生しているそうです。水が本当にきれいなんですね!

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 蔵の前を流れる川。

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 バス停から少し歩くと、古い立派な蔵が見えてきます。八墓村の撮影現場にも使われたそうです。

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 入ったばかりのところには「販売処」があります。
 
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 中もとても素敵です。こんな家に住んでみたい!(でも寒そう・・・)。奥には素敵な囲炉裏もあります。昔はみんなでその囲炉裏を囲んで寝ていたそうです。

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  売店の入り口には釜戸まであります。
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 素敵な火鉢まで。

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 酒粕もあります。

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 これは蔵の洗い場。タンクに張った熱湯で、使った道具や布を洗っています。
 
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 これは、この蔵で考案された手動の水切り機。蒸す前に、水に漬けていたお米を、天井からぶる下がっているカゴに入れて、グルグル回して遠心力で水を切ります。すごい発明です!

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 洗い終わった布を干している様子。

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 お酒の成分を分析するための道具。利き猪口も。
 
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 そして、使わなくなった「麹蓋」(こうじぶた)を探しに、二階にある古い倉庫に連れて行って頂きました。細い階段を上って。

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 古い道具がゴロゴロ転がっています!楽しい。おもわず「真っ黒くろすけ、出ておいで〜!」と叫びたくなってしまいました。「探検してていいよ。下の部屋で分析やってるから!」と言われて、お言葉に甘えてしばらく探索していました。

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 上から覗くとこんな感じ。

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 そして、山積みになっていた古い麹蓋から、6枚分けて頂きました。これに1.5キロづつ麹米が盛られます。いざこうやって持ち帰ると、結構大きいです。ゴミ袋とヒモを頂いて、2つに分けて持って帰りました。

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 帰る途中に見た倉庫で置いてあった古い道具(脱穀機?)。素敵ですね。

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 帰りのバス停。最寄りのバス停は、橋本駅から出発する「三ヶ木」行きの「無料庵」です。

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 「相模灘」の特別純米。お米の旨味がありながら、キリっとした酸がある、食中酒にぴったりのお酒です。

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 久保田酒造は、蔵でできた酒粕を蒸留して「喜楽」という『粕取り焼酎』も作っています。とても香ばしく、味わい深い焼酎です。粕取り焼酎は、日本で昔から親しまれてきた蒸留酒です。昔は、お米からお酒ができて、それを搾った酒粕から焼酎ができて、そのまた蒸留カスは米ぬかと混ぜて肥料として田んぼに返されたそうです。何も無駄にならない、完全な循環型資源ですね。

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 家に帰って、早速頂いた麹蓋を使って、ホームメイド米麹を作ってみました。杜氏さんにはちょっと見せられない麹(だから小さい写真にしています。笑)。電気マット、ダンボール、コタツカバーを駆使した、ミニ麹室で作りました。
アキラさん、素敵なプレゼントをありがとうございました!
by kanzenhakkou | 2009-12-27 04:36 | 純米酒
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