醗酵のスターターである「モト」(酒母)、酵母菌が増えて旺盛に湧いています。仕込んでから約30日後、糖分もほとんど全て消費されて泡立ちも止まったので、「枯らし」といって本仕込みの前に数日休ませます。
いよいよ本仕込み。モトに、更に原料(蒸し米、麹、水)が仕込まれる時は、通常3回に分けて仕込みます(「三段仕込み」といいます)。添(そえ)、仲(なか)、留(とめ)という作業です。一回目と二回目の間には、酵母菌が醗酵を始める時間をあげるために、一日何も入れない「踊り」という日があります。
3回に分ける理由は、一気に全部の原料を仕込んでしまうと、「モト」の中の酵母菌が薄まってしまって、醗酵が止まってしまう可能性があるからです。写真は、蒸し上がったお米を布の上に広げて、手で冷ましているところです。みんな「熱ちっ、熱ちっ!」と言いながら、お米を広げています。
蒸し米を入れる前に、まず水、それから麹を投入します(お酒造りでは、基本的に「水が先」だそうです)。
冷めた蒸し米を投入。
櫂入れ(かいいいれ)をしてお米を混ぜます。(これは仲添え)最後の「留」の作業も終わって、後は醪(もろみ)が湧くのを待つだけです!毎日、櫂入れをして温度を測ります。
ちなみに、これは来週仕込む焼酎用の「黒麹」です。黒麹菌はクエン酸をたくさん作るので、食べてみるととても酸っぱいです。食べてみて、「これ酸っぱいけど、クセになるね」と言っている友達がいました(笑)。黒麹には酸が多く含まれるので、暖かい地域でも雑菌に汚染される心配がほとんどないそうです。「泡盛」も黒麹を使っていて、この残った蒸留粕からクエン酸が多い沖縄の「もろみ酢」が作られています。
来週も楽しみです!