山梨の畑で、人参の芽が出ていました。人参の種は発芽率が悪いので、ちゃんと出揃っていて嬉しいです!
細かい草が周りにたくさん生えていて、うっかりすると人参ごと抜いてしまうので、慎重に草取りします。
ちょっと早いですが、大根の種も播いてみました。山の方は気温も少し低めなので、試してみました。今日は生憎の雨で、温度は20℃でした。涼しい!(先週は28℃くらいあったのに)
大根の芽も立派に育ってきています。
夏野菜には、自家製の「米ぬかの発酵肥料」をまいてきました。
これは米ぬかに、種菌としてヌカ漬けのつけ床を少し混ぜて、醗酵させたものです。ヌカ床には乳酸菌や酵母菌がたくさんいます!こういった、米ぬかを醗酵させて作った肥料を「ボカシ」ともいいます。農家さんによって、使う種菌は人それぞれで、買って来る種菌を使う人もいれば、雑木林に落ちているハンペン状の種菌や、その他の醗酵食品を使う人もいます。
もう一つ、納豆、ドブロク、ヌカ床を混ぜて醗酵させたボカシも作ったことがあります。これもちゃんと醗酵しました。すごい組み合わせですが、納豆には納豆菌、ドブロクには酵母菌、ヌカ床には乳酸菌等の有用な菌がたくさんいます。土にも、いろいろな微生物がいて、悪い菌が増えれば作物の病気を起こしたりして、醗酵食品にも使われるような有用な微生物が増えれば、健康に育つといいます。
前に、私の大好きな「現代農業」という雑誌で、納豆、ヨーグルト、イースト(酵母)を黒砂糖と混ぜて醗酵させた液体を、薄めて土や葉っぱにかけている農家さんが取り上げられていました。これを読んで、自分は変なことをやっているんじゃないんだあ、と安心したことがあります。これも、イス取りゲームのように、これらの醗酵菌が植物の表面などを占領することによって、あとから来る病原菌が定着できないようにしてしまうそうです。他にもこれらの菌が作った有用な物質が作物を強くするみたいです。(現代農業2008年8月で取り上げられていました)
雑誌の「現代農業」は他にも、農家さんのやっているおもしろい食品加工や、発酵特集など、いろいろな記事があって、とても勉強になります。表紙は一見、堅苦しく見せますが、とても楽しい雑誌なので、是非読んでみて下さい!
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米ぬかの発酵肥料の作り方はすごく簡単です。
普通は、外に材料を盛り上げて、ビニールやムシロをかけて醗酵させるのですが、私は家でダンボールで作ってみました:
1.ダンボールの下にすのこ等を置いて、中に新聞紙を敷く。
2.種菌になるものを(ヌカ床、納豆など)をボウルの水に溶く。
3.米ぬか(他には油かすやモミガラを混ぜることもあります)をゴミ袋などに入れて、種菌を混ぜた水を少しづつかけて、手でよく混ぜます。水加減は、握ると固まり、指でつつくとぱらっと崩れるくらい。これをダンボールに入れます。
4.上にまた新聞紙などを何重か重ね、軽くフタをする。何日かすると、発酵熱がでてきて熱くなります。50℃くらいになったら手でかき混ぜて切り返しをします。冬場は、ダンボールの中を混ぜると、すごい湯気が立ち上ってびっくりしたことがあります。切り返しを何度か繰り返して、熱くならなくなり、表面に白いカビのようなものが生えるようになったら完成です。
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夏で大体2週間、冬で3週間〜1ヵ月くらいで出来上がります。材料にもよりますが、酸味のあるパンのような匂いになりました(サワーブレッド?)。糖蜜などを加えるとさらによく醗酵して、甘酸っぱい香りになります。
ダンボールの下は、ちゃんと敷物をしないと床が発酵熱で変色することがあるので気を付けてください。私はそれで、親に大変怒られたことがあります。出来上がった醗酵肥料は、元肥や、追肥の時にひとつかみ株間にまきます。
醗酵食品だけではなく、醗酵肥料作りもすごく楽しいので、興味のある方は是非やってみてください!