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毎日、完全醗酵(して生きたい日記)

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「裸形のデザイン」展

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 私がとても尊敬している大西静二さん澄敬一さんの「裸形のデザイン」展が、有楽町のATELIER MUJIで開催されます。

 この展覧会の説明は、以下の山口信博さんの文が全てを語っていますが、極限まで無駄な装飾を削ぎ落とした中に、何故だかニヤッとしてしまうユーモアを感じる、素晴らしく美しいアルミの生活道具に出会えるはずです。(実は私、以前にいくつかの道具を既にゲットしているのです。ムフフ・・・)
 大西さん、澄さん、山口さんは、現代の日本の美意識を牽引される凄い大人たちです。


企画監修をされている山口信博さん(グラフィックデザイナー)より。

■ はだかにしたらMUJIになった。

 週末になると都内のどこかしらで、露店の古道具市が立ち、骨董と呼ばれるものからゴミに近いガラクタまでが並ぶ。市に並んでいるのは、昨日までの過去に人間が作り出した生活道具の類だ。そこに通う楽しみは過去の中に埋もれている未来を見つけだすことができるかもしれないことである。
 その古道具市で、インダストリアル・デザイナーの大西静二と『1×1=2』の著書を持つ澄敬一が出会った。大西はアルミニウムの生活道具が誰からも見向きもされていないことに気づいていた矢先だった。そこで、大西が澄にアルミニウムの生活道具の収集と、リ・プロダクトの協力を依頼。『裸形のデザイン』のプロジェクトが始まることになった。
 古道具の世界でもオリジナルが尊重され、意図的な改竄は嫌われる。また、汚れや手沢を味と呼び尊ぶ風土がある。しかし、壊れた部分を直し汚れを洗い、さらに別の部品同士を組み合わせ詩的なブリコラージュ作品を作る澄には、そのような古道具の世界の約束事へのこだわりはない。
 一方、大西は古道具狂いではあるが、根はインダストリアル・デザイナーである。仕事を通じて育まれたモダンなデザインセンスとプロポーション感覚はプロフェッショナルのものだ。寸法が気になる、肩のカーブが許せない、さらに塗装や銘板が不要となる。ここからが大西のデザイナーらしいところだが、一切自ら手を下さずに、澄に寸法変更と修正箇所の指示を出す。二人によって生活道具のリ・デザインとリ・プロダクトがなされるのである。
 ゴミ寸前の古道具の中から大西によって拾い上げられた生活道具は、澄の手によってモダンなプロポーションとなり、塗装と銘板が取り除かれ、裸形となり我々の眼の前に表れることになる。
 その操作の過程で、商品としてまとまっていた記号性や消費者への媚が、期せずして汚れとともに取り除かれる。そのブラッシュアップが、アルミニウム上にへアーラインを生み、新しいマチエールとなっていることも見逃せない。そこに澄の美意識が働き、工業的でかつ工芸的な美が生みだされているからだ。
 暮らしの道具は裸のままでいい。この二人の『裸形のデザイン』のプロジェクトの試みは、暮らしにあわせて物をカスタマイズするきわめて現代的で新しいデザイン行為だろう。そしてそれが、MUJIの哲学ともどこかで共振しあっているにちがい
ない。 
(山口信博・グラフィックデザイナー)


大西静二+澄 敬一・二人の試み「裸形のデザイン」展

2010年9月10日(金)ー 9月29日(水)10:00 - 21:00

会場:無印良品 有楽町 ATELIER MUJI
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-8-3 インフォス有楽町2F・3F/TEL:03-5208-8241

企画監修:裸形のデザイン・プロジェクト+山口信博+良品計画企画デザイン室

大西・澄コレクション、無印良品リメーク大西コレクション、無印良品既存販売品、無印良品廃番現役品などのアルミニウムの生活道具約200点が一堂に並びます。
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by kanzenhakkou | 2010-09-07 11:50 | Comments(0)
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